出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…また后妃や,天皇に奉仕する十二女司,后妃に仕える女性らの居住地区をいう。6世紀末から后妃の地位が確立し,そのなかから大后(おおきさき)を立てたが,以降7世紀中葉にかけて,大后と《日本書紀》が〈妃,夫人,嬪〉と適宜に表現する后妃(みめ)らがあり,その下に宮人(めしおんな)などがあった。ついで672年(天武1)の壬申(じんしん)の乱後に後宮制が整えられ,皇后,妃,夫人の后妃と宮人らというしくみが生まれて,大宝・養老令で完成した。…
…また官位相当の職ではない郡司四等官や軍団の指揮者である大・少毅は,その職務内容から〈外職事(げしきじ)〉ともよばれたが,それらは職事官ではありえない。そして官司機構に参加する女性たちの総称である宮人(くにん)のうち,後宮の十二女司の主要な職員である掌(しよう)以上は〈職事〉とされ,そのほかの宮人たちをさす散事(さんじ)と区別された。その在京の文武職事および大宰府,壱岐・対馬嶋の職事官は,半年ごとに120日以上出勤すると,それぞれの官位によって季禄(きろく),つまり春夏禄・秋冬禄をあたえられた。…
…この称が史上にあらわれるのは8世紀末。律令用語としては〈宮人〉の語が用いられたが,これは後宮の諸司が内廷的要素を強く含み,厳密な意味で〈官〉と称しえなかったためである。女官の語の出現は宮人の地歩の上昇と律令制の動揺による用字法の混乱を意味する。…
…また后妃や,天皇に奉仕する十二女司,后妃に仕える女性らの居住地区をいう。6世紀末から后妃の地位が確立し,そのなかから大后(おおきさき)を立てたが,以降7世紀中葉にかけて,大后と《日本書紀》が〈妃,夫人,嬪〉と適宜に表現する后妃(みめ)らがあり,その下に宮人(めしおんな)などがあった。ついで672年(天武1)の壬申(じんしん)の乱後に後宮制が整えられ,皇后,妃,夫人の后妃と宮人らというしくみが生まれて,大宝・養老令で完成した。…
※「宮人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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