ニムルード遺跡(読み)ニムルードいせき(その他表記)Nimrud

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニムルード遺跡」の意味・わかりやすい解説

ニムルード遺跡
ニムルードいせき
Nimrud

イラク北部,アルマウシル南東約 35kmにあるアッシリア遺跡。古代名カラク。 1845~80年イギリスの A.レイヤードによって発掘され,1949年以来イギリスの M.マロワン,D.オーツらによって調査された。カラクは前 13世紀に創設され,前9~8世紀にアッシリアの首都となり,前 612年メディア軍に滅ぼされるまで軍事都市として繁栄した。はしご形の城壁の内部に雄牛像,ライオン像,有翼人面獣身像に守護された宮殿が多く建てられ,宮殿の壁面浮彫楔形文字で装飾されていた。またユダヤ王イェフの朝貢を示す「黒いオベリスク」や,エジプトフェニキアの影響を示す装飾を施した象牙細工王座,家具,装身具が数多く発掘された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android