日本大百科全書(ニッポニカ) 「ニーダーザクセン」の意味・わかりやすい解説
ニーダーザクセン
にーだーざくせん
Niedersachsen
ドイツ北西部の州。面積4万7615平方キロメートル、人口792万6200(2000)。第二次世界大戦後、かつてのプロイセン領ハノーバー(旧ハノーバー選帝侯領)にブラウンシュワイク、オルデンブルク、シャウムブルク・リッペSchaumburg-Lippeの旧ドイツ各州が合併し、旧西ドイツの一州として発足した。オランダとの国境に位置する。州都はハノーバー。州域の大部分は北ドイツ平原に属し、ゲーストGeestと通称されるやせた砂質の台地であるが、中位山地との境界に肥沃(ひよく)な黄土地帯が東西に連なる。北海沿岸とゲーストではおもに酪農が行われ、黄土地帯では小麦、テンサイ、ジャガイモが栽培される。カリ塩のほかわずかな量の石炭、石油、鉄鉱石を産する。ミッテルラント運河が東西に通じ、アウトバーンと鉄道が縦横に走り、ハノーバーはじめ各地に機械などの工業が発達する。大学ではゲッティンゲン大学が有名。
[齋藤光格]