ハイエルマンス(読み)はいえるまんす(英語表記)Herman Heijermans

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハイエルマンス」の意味・わかりやすい解説

ハイエルマンス
はいえるまんす
Herman Heijermans
(1864―1924)

オランダ劇作家ロッテルダム生まれのユダヤ系オランダ人。文芸誌『若き道標』(1897~1901)を創刊し、また早くから、社会主義運動に加わる。自然主義小説も充実した重量感があるが、とくに戯曲に長じ、社会の悲惨さをなんらの外面的繕いもなく、赤裸々に舞台に表現した作品が多い。代表的戯曲に『ユダヤ人街』(1898)、『第七戒』(1899)、漁民の悲惨な生活を描いた『天佑丸(てんゆうまる)』(1900)、重病のプロレタリア階級の子供の幻覚を扱った感銘深い『結末』(1907)などがある。自ら劇団も主宰した。

[近藤紀子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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