デジタル大辞泉 「ハイパーカミオカンデ」の意味・読み・例文・類語 ハイパー‐カミオカンデ(Hyper-Kamiokande) 岐阜県飛騨市、旧神岡鉱山の地下に建設が計画されている素粒子観測装置。直径68メートル、深さ71メートルの円筒水槽に、スーパーカミオカンデの5倍以上の26万トンの純水を蓄える。壁面には合計4万本の高感度光センサーが設置され、ニュートリノが水と衝突したときに発する微弱なチェレンコフ光を検出する。ニュートリノ振動によるニュートリノ質量の決定、CP対称性の破れと陽子崩壊の検証、超新星爆発や太陽からのニュートリノ、および宇宙背景ニュートリノの観測などを行う予定。令和9年(2027)の実験開始を目指す。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
知恵蔵mini 「ハイパーカミオカンデ」の解説 ハイパーカミオカンデ 岐阜県飛騨市に建設が予定されている東京大学宇宙線研究所の素粒子観測装置。2度のノーベル賞受賞につながる成果を得た「カミオカンデ」「スーパーカミオカンデ」の後継装置で、2020年代後半の本格稼動を目指している。地下に超高感度光センサーを取り付けた巨大水槽を設置し、素粒子の一種であるニュートリノが水と衝突した際に発生する微弱な光(チェレンコフ光)などを観測する。ニュートリノと、それとは逆の符号の電気を持つ反ニュートリノとの性質の違いの検証や、原子核を構成する陽子が壊れる陽子崩壊の世界初検出を目指す計画で、宇宙誕生の謎に迫る大きな成果が期待されている。 (2019-8-27) 出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報