はためく(読み)ハタメク

デジタル大辞泉 「はためく」の意味・読み・例文・類語

はた‐め・く

[動カ五(四)]《「はた」は擬声語。「ばためく」とも》
布や紙などが風に吹かれてはたはたと動く。また、音を立ててひるがえる。「のぼりが―・く」
揺れるように鳴り響く。響きわたる。とどろく。
らいガ―・キワタル」〈和英語林集成
鳥などが羽ばたきをする。
「烏これを見て…―・く所を」〈仮・伊曽保・下〉
[類語](1翻るひらめく靡く棚引く翻す

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「はためく」の意味・読み・例文・類語

はた‐め・く

  1. 〘 自動詞 カ行五(四) 〙 ( 「ばためく」とも。「めく」は接尾語 )
  2. 揺れ動くように鳴り響く。とどろく。はたたく。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
    1. [初出の実例]「とこのまへをきくに、踊騒(ハタメク)こゑあり」(出典:観智院本三宝絵(984)中)
  3. 炎や火花が盛んにあがる。炎が勢いよく燃え動く。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
  4. 布や紙などが風に吹かれてはたはたと音をたてて翻る。はたたく。
    1. [初出の実例]「春風にばためく様」(出典:洒落本・温海土産(1857))
  5. 鳥などが羽ばたきをする。
    1. [初出の実例]「又其死骸にて候やらん、鴟・烏のはためき候」(出典:金刀比羅本保元(1220頃か)下)

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