ハトル(その他表記)Hathor

精選版 日本国語大辞典 「ハトル」の意味・読み・例文・類語

ハトル

  1. ( Hathor ) エジプト神話で、愛・美・喜びなどをつかさどる女神ギリシアではアフロディテと同一視された。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

関連語 ハトホル神殿

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハトル」の意味・わかりやすい解説

ハトル
Hathor

古代エジプト神話の女神。天の女神として通常レーの娘,ホルスの妻とされる。ときには彼女の名は「ホルスの家」と解釈され,ホルスの母とみなされた。小安貝,雌牛などに象徴される繁殖,育児の神。また,歓喜と愛の女神として広く信仰された。「西方女王」の名のもとに,テーベ地下墓地の守護神でもあり,『死者の書』 (前 1570~1305?) には彼女を象徴するリビアの山の牛の姿が描かれている。おそらく先王朝時代以来の古い神で,王朝時代に入ってきた多くの女神の原型と思われる。天の雌牛としてのハトルはヌト,戦いの女神としてはセケトと呼ばれる。主聖所はデンデラにあり,ホルスと息子イヒとともに祀られた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

イチロー

[1973~ ]プロ野球選手。愛知の生まれ。本名、鈴木一朗。平成3年(1991)オリックスに入団。平成6年(1994)、当時のプロ野球新記録となる1シーズン210安打を放ち首位打者となる。平成13年(...

イチローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android