化学辞典 第2版 「ハーキンズの規則」の解説
ハーキンズの規則
ハーキンズノキソク
Harkins' rule
W.D. Harkins(1917年)が地殻の元素組成について見いだしたもので,その規則性は宇宙の元素の存在度に関しても拡張できる.その内容は,以下の2点に要約される.
(1)原子番号の小さいものは,一般に多く存在する.たとえば水素,ヘリウム,酸素などがもっとも多い.
(2)原子番号の偶数の元素は,その隣接する奇数番号の元素より,一般に存在度が大である.そのよい例は,希土類元素の存在度である.
原子の安定,不安定は原子核の安定,不安定により,そして原子核の安定,不安定は核エネルギーの大小によることから,これらの規則性は原子核の研究から説明されている.G. Oddo(1914年)も独立にこの規則性を指摘し,一般にオッド-ハーキンズの規則ともいわれている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報