ハージー・バーバの冒険(読み)ハージー・バーバのぼうけん(その他表記)The Adventures of Hajji Baba of Isfahan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハージー・バーバの冒険」の意味・わかりやすい解説

ハージー・バーバの冒険
ハージー・バーバのぼうけん
The Adventures of Hajji Baba of Isfahan

J.モリエル (1780~1849) の小説。 1824年発表。イランイスファハン床屋の息子を主人公とし,彼が放浪生活の末,ついにイスファハン市民から税を徴収する役人に成上がるまでの物語。当時のイランの風物,イラン人気質を描写し,名声を博した。作者イギリスレバント会社総領事,のち在イスタンブールの東インド会社のイギリス領事を父とし,スミルナ (現イズミル) に生れた。外交官となり,2度トルコ,イランに旅行し (08~09,10~16) ,それぞれ旅行記を著わしている (12,18) 。 17年に外交官を退官し,創作活動に没頭,その異国情緒に満ちた東方世界のロマンが愛読された。

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