バシクルモン(読み)ばしくるもん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「バシクルモン」の意味・わかりやすい解説

バシクルモン
ばしくるもん
[学] Apocynum venetum L. var. basikurumon (Hara) Hara
Trachomitum venetum (L.) Woodson var. basikurumon Hara

キョウチクトウ科(APG分類:キョウチクトウ科)の多年草。茎は直立して多くの枝を出し、高さ40~80センチメートル。葉は多くは対生し、長楕円(ちょうだえん)形で長さ2~5センチメートル、幅0.7~1.5センチメートル。夏、枝先に円錐(えんすい)花序をつくり、小さな淡紅色花を開く。花冠は筒状先端は5裂し、花筒内に5本の雄しべと5個の小突起がある。果実は細長い袋果(たいか)で、長さ1.5~2.5センチメートル。海岸の岩壁に生え、新潟、青森県、北海道南西部に分布する。名は、アイヌ語で「カラスの草」の意味といわれる。

山崎 敬 2021年6月21日]

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