バラデュール(英語表記)Balladur, Édouard

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バラデュール」の意味・わかりやすい解説

バラデュール
Balladur, Édouard

[生]1929.5.2. イズミル
フランスの政治家。首相(在任 1993~95)。1957年エコール・ナシオナル・ダドミニストラシオン ENAを卒業,政府の行政諮問機関であるコンセーユ・デタに就職。1960~70年代ジョルジュ・J.R.ポンピドーの首相府と大統領府で要職についた。1984~88年コンセーユ・デタの評定官を務め,新ドゴール派政党の共和国連合のジャック・シラク党首の顧問になった。1986年パリの選挙区から下院議員に当選したが,首相に返り咲いたシラクのもとで経済・財政・民営化担当大臣として入閣するために議席を手放した。中道派としてフランス社会党のフランソア・M.ミッテランと保守派のシラク政権の間で権力を分担するコアビタシオン保革共存政権)方式の実現に寄与した。財政大臣任期中に大胆な民営化計画に着手して物価・資本・労務の規制緩和に踏み切り,ヨーロッパ単一通貨の導入を支持した。1988年シラク政権が退陣したのち下院議員に再選。1993年3月の選挙で保守派が大勝するとミッテラン大統領から首相に指名された。国民の間で人気が高まり,1995年大統領選挙への立候補を表明。しかし恩師シラクに対抗することに多く有権者反発,第1回投票では 3位に終わったためシラク支持にまわり,その後シラクが再選された。

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