ミャンマー(ビルマ)中部、イラワディ川の中流東岸にある都市遺跡。9世紀後半この地方に進出したビルマ人の中心地で、11世紀中ごろアノーヤター王が建国したパガン朝の都として繁栄した。1287年中国雲南地方から侵入した元(げん)の遠征軍に占領され、のちシャン人の攻撃をも受けて破壊された。仏教の普及に努めた歴代諸王によって1万3000に及ぶ寺、僧院、パゴダが建立されたといわれ、城壁だけが残る広大な遺跡に約2000の建造物が残っている。アーナンダ寺、タートビンニュ寺、ゴードーパリン寺、シュウェサンドー・パゴダなどの石造建築物は有名である。現在のパガンは小さな村にすぎず、北東3キロメートルのニャウンウがこの遺跡都市の玄関口として、商業・交通の中心となっている。
[酒井敏明]
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…ミャンマー最初の統一国家パガン朝の実質的創建者。9世紀の中頃からパガン地方を領有してきた支配者の家柄に生まれ,父クンソーチャウンビューを簒奪した義兄ソウカテーを倒して,1044年領主の地位を確保した。…
…ビルマ族による史上最初の統一国家(1044‐1299)。イラワジ川中流の東岸に今も当時の都パガンの跡が残っている。都城のパガンが築かれたのは9世紀中ごろで,イラワジ河畔に点在していたピュー族の小集落19ヵ村がその基礎となった。…
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