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上座部 じょうざぶtheravāda

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

上座部
じょうざぶ
theravāda

初期仏教以来の部派の一つ。釈尊の滅後 100年あまりのときに戒律に関する問題が原因となって,仏教教団は分裂したが,戒に除外例を認めようとする進歩的な出家修行者から成る大衆部に対し,戒律に例外を認めず厳格に遵守することを主張した保守的な出家修行者たちの一派を上座部という。この2派は,その後さらに分裂するが,上座部系統のなかでは,説一切有部犢子部 (とくしぶ) ,正量部,化地部経量部などが重要なものである。現在スリランカミャンマー,タイなど南アジアに残っている仏教は,みずから上座部と称している。

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デジタル大辞泉の解説

じょうざ‐ぶ〔ジヤウザ‐〕【上座部】

仏滅の100年後に教団が二つに分裂したうちの保守派。また、それがさらに分裂してできた諸部派の総称。南アジア諸国の仏教はこの流れをくむ。→僧祇(そうぎ)1

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百科事典マイペディアの解説

上座部【じょうざぶ】

小乗仏教の源流となった一派。サンスクリットのテーラーバーダの訳。釈迦没後100年目のころ,進歩派の大天比丘(だいてんびく)が唱えた5ヵ条の教義を契機として,教団は保守派の上座部と進歩派の大衆(だいしゅ)部に分かれた。
→関連項目インドシナ小乗仏教タイ[人]仏教マハーボディ・ソサエティ

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世界大百科事典 第2版の解説

じょうざぶ【上座部】

仏教部派の一つ。仏滅100年ごろ仏教教団は上座部と大衆部(だいしゆぶ)の二つに分裂した。これは根本分裂と呼ばれ,部派仏教の時代の幕開けとなった。サンスクリットでスタビラ・バーダSthavira‐vāda,パーリ語でテーラ・バーダThera‐vādaという。根本分裂の原因については南・北両伝で大きな相違がある。南伝の《島史(ディーパバンサDīpavaṃsa)》《大史(マハーバンサMahāvaṃsa)》によれば,分裂の原因は十事問題である。

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大辞林 第三版の解説

じょうざぶ【上座部】

〘仏〙 紀元前三世紀頃、大衆だいしゆ部に対立して生まれた、長老上座を中心とする一派。戒律を厳守し、事物の実在を重視する傾向をもつ。のちに説一切有せついつさいう部、本上座部に分裂、その後も分派を生み、一一派となった。 → 部派仏教

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世界大百科事典内の上座部の言及

【説一切有部】より

…小乗仏教の上座部から分派した一部派。サンスクリットでサルバースティバーディンSarvāstivādinといい,有部と略称される。…

【大衆部】より

…これを仏教教団の〈根本分裂〉という。前者は大衆部と称し,後者は上座部と呼ばれ,その後分裂を繰り返し,18部あるいは20部に分派した。なお大衆部は,玄奘(602‐664)や義浄(635‐715)の時代まで四大部派の一つとしてインドに存続した。…

【部派仏教】より

…新興の大乗仏教側からは,〈小乗仏教〉とけなされたが,正しくは〈部派仏教〉あるいは〈アビダルマ仏教〉と呼ばれるべきである。釈迦滅後100年,すなわちアショーカ王(前3世紀)のころ,仏教教団は保守的な上座部(テーラバーダ)と進歩的な大衆(だいしゆ)部(マハーサンギカ)とに分裂した。これは戒律や教理の解釈上の意見の対立によって分裂したもので,これを〈根本分裂〉と呼ぶ。…

※「上座部」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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