パパゴ族(読み)パパゴぞく(英語表記)Papago

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パパゴ族」の意味・わかりやすい解説

パパゴ族
パパゴぞく
Papago

砂漠地帯に住む北アメリカインディアンの一民族で,自称「砂漠の人」。アリゾナ州からメキシコのソノラ北部にかけて広がり,ユート=アステカ語族に属する言語を話す。言語的・文化的に南隣するピマ族に似ている。夏は畑近くの村で過すが,灌漑をもたず雨後の流水を利用する農耕は,男性の力による土堤や溝の土木工事に支えられている。しかし,乾燥地帯のため収穫は少く,女性は食糧の 75%を占める野生食物を採集しなければならなかった。社会組織は父系の数家族が村をつくり,いくつかの村が集って連合体を形成している。白人との接触が少なかったため,伝統的な文化要素を残し,3ヵ所の指定居留地に約 8300人が住む。

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