改訂新版 世界大百科事典 「パラディオン」の意味・わかりやすい解説
パラディオン
Palladion
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…こうした線の装飾的な意匠(パターン)を駆使して全体を構成してゆく傾向は,建築,とりわけゴシック建築にも見られる。その反面,イギリス美術は古典的でモニュメンタルな形態感覚にやや乏しく,17~18世紀に流行したパラディオ主義にしても,本質的にはその名のとおりイタリアの古典主義の移入であった。むしろイギリスではフランス・ロココに代表される感覚主義的な華美な装飾性に対する反感もあり,比較的小規模でしかも実用主義的な分野,たとえば住宅建築や工芸デザインの分野で,繊細で堅実な作品が生み出された。…
…旅行の内容は観光のほかに,各国の上流階級や学識経験者との交流,大学やアカデミーへの短期入学,書物や美術品の購入などであった。グランド・ツアーは,イギリスにおいて,パラディオ主義の流行を促し,また16~18世紀イタリア美術のコレクションの形成に寄与した。たとえば,第3代バーリントン伯爵は,1710年代のグランド・ツアーからの帰国後,建築家のパトロンとして,また自らも設計者としてパラディオ風建築の普及につとめたことが知られる。…
…したがっていくつかの様式的局面を含むが,建築上のジョージアン様式はまず前代の巨匠C.レンのバロック的業績に対する反動として始まった。すなわち古代ローマ建築の構造を重視する簡素なパラディオ主義が復活し,その信奉者イニゴ・ジョーンズへの回帰が企てられた。バーリントン伯の庇護下にコリン・キャンベルは《ウィトルウィウス・ブリタニクス》(1715)第1巻を,W.ケントは《イニゴ・ジョーンズのデザイン》(1727)と銘打った室内デザイン図集を刊行し,これらはイギリスにおけるパラディオ主義の住宅様式の指針となった。…
…また建築家W.ケント,キャンベルColin Campbell(1676ころ‐1729)らに設計,著作の刊行をさせる。これら彼の活動は,パラディオ主義の流行を生んだ。【鈴木 杜幾子】。…
※「パラディオン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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