パラマーラ朝(読み)パラマーラちょう(その他表記)Paramāra

改訂新版 世界大百科事典 「パラマーラ朝」の意味・わかりやすい解説

パラマーラ朝 (パラマーラちょう)
Paramāra

インド中央部のダールに都した王朝。はじめデカンラーシュトラクータ朝に服属していたが,970年ころ,シーヤカ2世Sīyaka Ⅱのとき独立した。領域のマールワ地方は交通の要衝であったため,つねに隣接の諸王朝の進攻を受けて戦った。11世紀前半のボージャBhoja(在位1018ころ-55ころ)は文芸を保護した王として有名であるが,治世の最後には北東方のカラチュリ朝と西方オグジャラートチャウルキヤ朝連合軍に敗れて死去した。その後王朝は再興し,デカンのチャールキヤ朝,その後グジャラートのチャウルキヤ朝に服属しながら領域を維持したが,1305年にデリーハルジー朝に滅ぼされた。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パラマーラ朝」の意味・わかりやすい解説

パラマーラ朝
パラマーラちょう
Paramāra

中西部インドの王朝。プラティーハーラ朝衰退に乗じて 10世紀にマールワ地方で独立。9代目のボージャ王のときに近隣のヒンドゥー諸王と連合してイスラム侵入に抗して活躍したが,その晩年にチェーディとグジャラートの連合軍に敗れて (1053) から衰え,14世紀に滅亡した。なおボージャ王は文芸の保護者としても知られる。

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世界大百科事典(旧版)内のパラマーラ朝の言及

【運命】より

…一般に,人間に与えられた逃れることのできないさだめを意味する語。宿命とほぼ同義。ラテン語の運命は〈ファトゥムfatum〉だが,そのもとの意味は〈言われたこと〉であり,運命という考えは予言や言葉の魔力に対する信仰に裏づけられて発生したらしい。例えば誕生をつかさどる女神は生まれた子どもの〈未来に〉ついて発言し,その未来を〈定める〉のであった。だが,なんといっても運命の観念を発展させ,展開したのはギリシア人たちであった。…

【トレーサリー】より

…ロマネスク,とくにゴシック建築において窓の上部やばら窓にとりつけた,装飾的に発達した仕切りの骨組み。狭間飾(はざまかざり)ともいう。…

※「パラマーラ朝」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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