人それぞれの目、髪、肌などの色調ともっとも調和して似合う色や配色。化粧や衣服の選択などに利用される。色相差、明度差、彩度差などをもとにした複数の分析方法がある。日本では、100種類以上の色の違う布地などを使いながら、個人と色の調和を評価し、個々の似合う色を割り出す方法が定着しており、これをフォーシーズン法という。色相と色調をもとに、個人に似合う色を春・夏・秋・冬と名づけた四つのカラーグループに分類する方法である。まず似合う色相がイエローベースのウォームカラー(暖色系)であるか、ブルーベースのクールカラー(寒色系)であるかを判断し、次に、ベース色をさらに、淡く明るい色のソフトカラーグループと、深みがあり強いハードカラーのグループに分ける。このようにして分けられた4グループは、(1)春 暖色系で淡く明るい色が似合うタイプ、(2)夏 寒色系で淡く明るい色が似合うタイプ、(3)秋 暖色系で深みがあり強い色の似合うタイプ、(4)冬 寒色系で深みがあり強い色が似合うタイプ、となる。結果は、自分が該当するグループのカラーレンジを参考に、個性を生かす化粧や衣服などの色を組み合わせるために活用する。
パーソナルカラーは、1920年代にアメリカで開発された色彩調和理論をもとに形づくられた分析方法である。その後、1981年にカラーコンサルタントのキャロル・ジャクソンCarole Jackson(1942― )が著した『カラー・ミー・ビューティフル』Color Me Beautifulが全米ベストセラーとなり、世界中で知られるようになった。日本でも1986年(昭和61)に翻訳書が出て一時ブームになったが、当時はパーソナルカラーの診断や評価をできる人材が少なく、環境が整っていなかったため定着するには至らなかった。1990年代後半になると、色彩検定やカラーコーディネーター検定などが注目され、2001年(平成13)にNPO法人日本パーソナルカラー協会が設立された。2004年には同協会による色彩技能パーソナルカラー検定試験が開始されるなど、ものづくりや商品販売の知識の一つとして、一般的に用いられるようになっている。
[編集部]
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