ヒッポダモス(その他表記)Hippodamos

改訂新版 世界大百科事典 「ヒッポダモス」の意味・わかりやすい解説

ヒッポダモス
Hippodamos

前5世紀のミレトス出身のギリシア都市計画家。生没年不詳。ピレウス(前493ころ),ミレトス(前479ころ),トゥリオイ(前443),ロドス(前408ころ)などの都市計画に関与したといわれる。これらの都市では,市域内が聖域,公共地域,住居地域などに明確に区分され,直交道路によって整然とした街区割りがおこなわれた。後世,このような合理性,機能性を重視した都市計画を〈ヒッポダモス方式〉と呼んだ。この方式は古典期からヘレニズム時代のギリシア都市計画の基本となった。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヒッポダモス」の意味・わかりやすい解説

ヒッポダモス[ミレトス]
Hippodamos of Miletus

前5世紀に活躍したギリシアの政治理論家,建築家アリストテレスによればミレトス生れで,碁盤目状の都市区画を創案したという。港湾都市ピレウス,植民都市トゥリオイがこの方式によって建設された。

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