ヒノナ(読み)ひのな

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヒノナ」の意味・わかりやすい解説

ヒノナ
ひのな / 日野菜
[学] Brassica rapa L. var. akana (Makino) Kitam.
Brassica rapa L. subsp. tokinashi Kitam. Var. akana Kitam.

アブラナ科(APG分類:アブラナ科)の越年草で、カブの一系統。名は、原産地である滋賀県蒲生(がもう)郡日野にちなむ。根は直根で長さ約30センチメートル、上部約3分の1が紫赤色、下部は白色。根の横断面は中心部から放射状に紅色の線がある。葉柄および葉脈も紅色である。根を3センチメートルほどの短冊に切り、葉を刻んであくを抜いたものといっしょに塩漬けにしたものを「桜漬け」といい、鮮やかな桜色で美しく味もよい。

[星川清親 2020年12月11日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

関連語 Brassicacampestris

百科事典マイペディア 「ヒノナ」の意味・わかりやすい解説

ヒノナ

アブラナ科の一〜二年草。カブの一種であるが,根は細長く長さ20cm内外で上方が赤紫色をしている。葉は楕円形。滋賀県日野地方でとれたのでこの名があるが,最近は他府県でも栽培される。緋の菜とも書く。ふつう葉つきのまま糠(ぬか)漬,塩漬,酢漬とする。

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