ヒューゲル(その他表記)Friedrich von Hügel

改訂新版 世界大百科事典 「ヒューゲル」の意味・わかりやすい解説

ヒューゲル
Friedrich von Hügel
生没年:1852-1925

カトリック神学者哲学者。トスカナ駐在オーストリア大使の父と,スコットランド人の母の間にフィレンツェで生まれ,のちイギリスに帰化。耳が不自由で,病身であり,家庭教師によって教育された。神秘主義聖書関心もち,その歴史主義的考え方はG.ティレルやロアジーなどのモダニストモダニズム)に影響を与えたが,彼自身はモダニストとして排斥はされなかった。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヒューゲル」の意味・わかりやすい解説

ヒューゲル
Hügel, Friedrich von

[生]1852
[没]1925
イギリスのカトリック神学者,哲学者。哲学における実在主義復興の先駆者。彼の哲学的批判的聖書解釈,および A.ロワジー,G.テュレルとの交友により近代主義論争に巻込まれた。

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世界大百科事典(旧版)内のヒューゲルの言及

【モダニズム】より

…E.ル・ロアはベルグソンの〈生の哲学〉とカトリシズムとの調和をはかった。イギリスの平信徒神学者だったF.vonヒューゲルは教義優先に代えて祈りの敬虔をおいた。イタリアではムリR.Murri(1870‐1944)がカトリックの政治参加と民主主義,社会主義の導入を提唱した。…

※「ヒューゲル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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