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近代主義 きんだいしゅぎmodernism

翻訳|modernism

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

近代主義
きんだいしゅぎ
modernism

モダニズムともいう。 18~19世紀のヨーロッパ哲学思想に合せてキリスト教を主観主義 (→主観論 ) 的,内在的に解釈しようとするカトリック教会内の立場。 19~20世紀にかけて主張された。啓示も信仰も意識内在化され,奇跡は信仰を感覚で表象化しようとする欲求の結晶であり,このような宗教意識が集団化したとき教会が生れたとされる。またスコラ主義が知性に偏しているとして排され,実践と直観が重んじられた。 A.ロアジ,E.ル・ロア,L.ラベルトニエール,G.ティレル,アクシオン・フランセーズの一派などがその代表である。教会は時代への適応の努力としてはこれを認めながらも,基本的教義の破壊に関して 1907年の教令 Lamentabiliで 65命題を排斥し,ピウス 10世は同年の回勅 Pascendi dominici gregisでの批判に続いて,10年の任意教令 Sacrorum antistiumで反近代主義の宣誓を聖職者に命じた。

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デジタル大辞泉の解説

きんだい‐しゅぎ【近代主義】

近代市民社会の自由・平等・独立の原理を確立しようとする思想的立場。
19世紀末から20世紀初頭のカトリック教会内で、近代思想・学問の方法を導入したキリスト教改革運動。教皇ピウス10世はこれを激しく弾圧した。
モダニズム2

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百科事典マイペディアの解説

近代主義【きんだいしゅぎ】

モダニズム

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世界大百科事典 第2版の解説

きんだいしゅぎ【近代主義】

現在の社会的・文化的構造を過去の宗教的権威や道徳的規範に立脚しながら構築しようとする伝統主義と絶縁し,〈世界の合理化〉という普遍原理に基づいて社会や文化の建設を推進しようとする精神的態度のこと。したがって,伝統主義と対置された近代主義においては,秩序よりも進歩が,宗教よりも科学が,個別主義よりも普遍主義が,属性原理よりも業績主義が尊重され鼓吹される。封建社会から資本主義社会への進化・発展の駆動力の一つが,この種のエートスであったことはいうまでもない。

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大辞林 第三版の解説

きんだいしゅぎ【近代主義】

日本の近代化に関して、近代市民社会の原理を制度上のみならず人間変革をも含めて確立しようとする主張。
一九世紀末から二〇世紀初頭にかけて、カトリック教会内部で起きた近代化の思想・運動。ネオ-トミスムに対立、近代科学の成果を取り入れ、聖書の歴史的批評的解釈を試みた。教皇ピウス一〇世に禁圧された。
芸術に関しては、モダニズムに同じ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

近代主義
きんだいしゅぎ

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世界大百科事典内の近代主義の言及

【近代建築】より

…過去の様式(歴史的様式)から離脱し,鉄,ガラスなどの新しい建築材料を用いた建築を生み出した19世紀末から20世紀初頭の建築に対しては,一般に〈近代運動Modern Movement〉という呼称が,また,過去の様式にはよらない新しい造形が確立された1920~30年代の建築に対しては〈国際様式International Style〉もしくは〈国際近代International Modern〉という呼称が用いられる場合が多い。 建築運動の中で〈近代〉という言葉が最初に用いられるのは,1860年ロンドンの建築協会の集会における〈近代主義Modernism〉という発言であったといわれ,そこでの,様式的に過去から離反しようとする意識は近代建築の基本的性格でありつづけた。国際様式という概念はグロピウスの著書《国際建築Internationale Architektur》(1925)に触発されて,1932年にニューヨーク近代美術館で開かれた建築展に際して,H.R.ヒッチコックらによって命名されたものである。…

【モダニズム】より

…一般的には,伝統社会の社会的・文化的構造からの脱却を企図する精神的傾向を指す語で,〈近代主義〉と訳される。狭義の〈近代主義〉は封建社会から資本主義的市民社会への移行期における,その普遍的な正当化原理として明瞭な時代精神の特徴をもつが,広義には,近代化modernizationなどとともに,この移行にともなう社会・文化諸領域の没主体的な変化それ自体から,伝統社会化したブルジョア的市民文化への対抗という主体的・積極的な主張まで幅広い意味が含まれている。…

【ラテン・アメリカ文学】より

…詩においては官能的なオラーボ・ビラック(1865‐1918)は高踏派を,黒人詩人クルス・イ・ソウザ(1861‐98)は象徴主義(1890‐1900)を代表している。 20世紀の最初の20年間は19世紀文学の名ごりをいまだにとどめた過渡期であるが,ブラジル社会全体の激動期でもある20年代に入ると,旧世代にあきたらず新しい文学の出現を希求する世代が現れはじめ,近代主義期(1920‐45)の幕あけになる。この運動はヨーロッパのシュルレアリスム,未来派などの前衛的芸術運動に触発されたもので,統一的な美学をもたず個人的色彩の強いものであるが,既存の文学,とくにアカデミズムを打破し,芸術的自由,文学的ナショナリズムの獲得を目指した。…

※「近代主義」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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