日本大百科全書(ニッポニカ) 「ビニル化」の意味・わかりやすい解説 ビニル化びにるかvinylation アルコール、アミン、フェノールなどにビニル基CH2=CH-を導入する反応をいう。ビニル化で得られた化合物は、たとえば、N-ビニルカルバゾールの重合体、ポリ(N-ビニルカルバゾール)は光電子材料の一つとして利用される。N-ビニルカルバゾールは、たとえば、カルバゾールにアルカリ触媒の存在下でアセチレンを作用させるか、あるいはカルバゾールのカリウム塩に酸化エチレンを作用させて生成するN-(2-ヒドロキシエチル)カルバゾールを脱水して合成される。[徳丸克己] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ビニル化」の意味・わかりやすい解説 ビニル化ビニルかvinylation 活性水素をもつ化合物にアセチレンもしくはアセチレン誘導体を反応させて,ビニル基 RCH=CH- を導入する反応。 1930年代からドイツの W.レッペにより研究が始められた。多くの反応例が知られているが,特にアルコールもしくはフェノールとの加圧下で行われる反応では,合成樹脂や医薬の原料として利用されるものが多く生成され,工業的に非常に重要である。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報