レッペ(読み)れっぺ(英語表記)Walter Julius Reppe

日本大百科全書(ニッポニカ) 「レッペ」の意味・わかりやすい解説

レッペ
れっぺ
Walter Julius Reppe
(1892―1969)

ドイツの工業化学者。ゲーリンゲンの生まれ。イエナ、ミュンヘン両大学に学び、1920年ミュンヘン大学学位を取得した。翌年BASF社に入社した。同社中央研究所所長IG(イーゲー)社取締役、BASF社取締役などを歴任した。いわゆるレッペ反応をみいだし、アセチレン一酸化炭素とから合成高分子を得る道を開いた。このほか染料樟脳(しょうのう)の研究も行った。ドイツ化学者協会よりバイヤー・メダル(1949)、ブラウンシュバイク協会よりガウス・メダル(1950)、ドイツ化学機器協会よりデーヒェマ・メダル(1952)など多くを受賞している。

[川野辺渉]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レッペ」の意味・わかりやすい解説

レッペ
Reppe, Walter Julius

[生]1892.7.29. テューリンゲン
[没]1969.7.26. ハイデルベルク
ドイツの有機化学者。イェナおよびミュンヘン大学で学び,バーディシェ・アニリン・ウント・ソーダ・ファブリークに入社 (1921) 。同社がイー・ゲー・ファルベンと合併後,中央研究所の所長をつとめた。危険とされていたアセチレンの加圧下反応を安全に行う方法を開拓し,レッペ反応と呼ばれる一連の合成反応を発見した。ほかにエチレン誘導体の製造にも新しい方法を発見した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

マイナ保険証

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。マイナポータルなどで利用登録が必要。令和3年(2021)10月から本格運用開始。マイナンバー保険証。マイナンバーカード健康保険証。...

マイナ保険証の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android