ビーチバレー(読み)びーちばれー(その他表記)beach volleyball

翻訳|beach volleyball

デジタル大辞泉 「ビーチバレー」の意味・読み・例文・類語

ビーチ‐バレー

beach volleyballから》バレーボールから派生した球技二人ずつ二組みに分かれて、砂浜に設置したコートで行う。ルールは六人制バレーボールに似るが、ボールはやや柔らかいものを用いる。ビーチバレーボール
[補説]1996年のアトランタオリンピックから正式種目に採用された。

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精選版 日本国語大辞典 「ビーチバレー」の意味・読み・例文・類語

ビーチ‐バレー

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] beach volleyball から ) 一チーム二名で、砂浜で行なうバレーボール。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ビーチバレー」の意味・わかりやすい解説

ビーチバレー
びーちばれー
beach volleyball

国際的にはビーチ・バレーボール、日本国内ではビーチバレーを正式名称としている。室内6人制バレーボールとルールが類似しているが、コートチェンジやブロックの際の返球などでは、ビーチバレー独特のルールがある。競技は2人制で、砂の上で行う。

[瀬戸山正二]

歴史

1895年に考案されたバレーボールが、アメリカ国内でレクリエーション・スポーツとして普及し、ハワイなどの海岸でも楽しまれていたのがビーチバレーのルーツである。1930年代にアメリカのサンタモニカの海岸で2人制のビーチバレー競技が始まったのが発祥とされる。その後アメリカでプロスポーツとして発展し、ヨーロッパ、ブラジルなどに伝わった。1987年に第1回の世界選手権をブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開催(国際バレーボール連盟FIVB=Fédération Internationale de Volleyball公認)、初代世界チャンピオンはアメリカのシンジン・スミス、ランディ・ストクロスのペアであった。オリンピックの正式種目としては1996年アトランタ大会から採用された。

 日本国内では1987年(昭和62)第1回の男子日本選手権として、ビーチバレー・ジャパンが始まり、1988年には女子日本選手権としてビーチバレー・ジャパン・レディースが開催された。その後、多くの競技会が開催されるようになった。オリンピック・アトランタ大会では、男子はアメリカ、女子はブラジルのペアが金メダルを獲得した。日本からは男子1ペア、女子2ペアが参加し、女子の高橋有紀子・藤田幸子(さちこ)のペアが5位に入賞した。その後の、2000年オリンピック・シドニー大会で女子の佐伯(さいき)美香・高橋有紀子ペアが4位に入賞、2008年北京大会で男子の朝日健太郎・白鳥勝浩のペアが9位に入賞したのが、2012年時点での日本ビーチバレー・チームのオリンピックにおける最高位である。

[山岸紀郎・瀬戸山正二]

試合方法

試合方法は、1セット21点(第3セットは15点)のラリーポイント制3セットマッチで、2セットを先取したチームが勝ちとなる。第1・第2セットは両チームの得点の合計が7の倍数になったとき、第3セットは両チームの得点の合計が5の倍数になったときにコートを交替する。国際大会の決勝戦も同様である。

 プレーの制限については、相手コートに返球するまでに、チームは最大限3回ボールに接触することができる。ブロック・タッチを1回のプレーとみなし、残り2回のプレーで相手コートに返球する。手のひらでのティプtip(タッチプレー)や方向を変えるオーバーハンド・パスでの攻撃は反則である。

[瀬戸山正二]

施設用具

コートの広さは、縦16メートル、横8メートルであり、室内6人制バレーボールより縦2メートル、横1メートル狭い。ネットの高さは室内6人制バレーボールと同じで、男子2.43メートル、女子2.24メートルである。コートは、ロープまたはテープで区画され、センター・ライン、アタック・ラインはない。

 ボールは円周66~68センチメートルで、室内6人制バレーボールより1センチメートル大きく、重さは260~280グラムである。内気圧は171~221ミリバール(mbar)で、室内6人制バレーボールの6割程度である。ボールは明るい配色とされている。FIBVの国際大会では、3個のボールが使用される。ウェアについては、ショートパンツまたは水着を用い、シャツはジャージーやタンクトップでもよいが、大会規定で定められている場合はこれに従う。帽子をかぶってもよい。FIVBの国際大会では大会規定により、チームは同一色で同じデザインのユニフォームを着用しなければならない。主審の許可がない限り、裸足(はだし)でプレーする。

[瀬戸山正二]

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百科事典マイペディア 「ビーチバレー」の意味・わかりやすい解説

ビーチ・バレー

砂の上で行うバレーボール。コートの大きさは,6人制バレーボールと同じ18m×9m,ネットの高さ,ボールの大きさ・重さおよびルールもほぼ同じ。ただし競技人数が1チーム2人で控え選手はなく,足場が床でなく砂であることから,非常にハードなスポーツである。米国西海岸の砂浜でのレジャーが競技化したものだが,米国を中心にブラジルやイタリア,アルゼンチンなどでも盛んに行われ,プロ選手もいる。1996年のアトランタオリンピックから男女ともオリンピック正式種目となった。アメリカ,ブラジルが強豪で,日本のメダル獲得はない。

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