プロスポーツ(読み)ぷろすぽーつ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「プロスポーツ」の意味・わかりやすい解説

プロスポーツ
ぷろすぽーつ

プロフェッショナル・スポーツprofessional sportsの略で、金銭報酬を目的とするスポーツのこと。スポーツを娯楽として見せる「競技プロ」としての面と、素人(しろうと)の愛好者にスポーツを指導して報酬を得る「指導プロ」としての面の二つがある。見せるプロはスポーツ・ショーであり、目で見る娯楽として存在意義がある。

 プロとアマチュアの違いは、報酬をもらうかどうかであるが、そのほかに、スポーツではアマチュアの側が厳重な規定を設けて、プロとの区別を明確にしている。イギリスでは、プロが強すぎるからこれを除くというのがアマチュアとプロを分けた最初の意図であった。現在もアマチュアとプロを区別しているのは、競技を公平にやろうというねらいが根本にあるからである。ただ、報酬を基準にして区別すると、いろいろ抜け道を考えるので種々の規定が必要になるわけである。大衆にスポーツを普及する方法としては、よいスポーツを見せるためにプロスポーツを盛んにすることもよい。スポーツも芸術のように専攻者が出てこないと発達もしなければ普及もしないものである。プロとアマチュアは関連するもので、アマチュアが盛んになるとプロも隆盛になるのである。

 日本のプロスポーツは、日本プロスポーツ協会がその発達を図っている。同協会は、各種団体の集合体であった日本プロスポーツ会議(1968年結成)を母体として1990年(平成2)12月に設立された財団法人で、2001年5月現在、財団法人日本相撲(すもう)協会、社団法人日本野球機構、日本プロボクシング協会、社団法人日本プロゴルフ協会、社団法人日本女子プロゴルフ協会、新日本プロレスリング(株)、全日本プロ・レスリング(株)、社団法人日本プロボウリング協会、社団法人日本プロサッカーリーグ日本ダンス議会、(株)日本レースプロモーション、日本自転車振興会、日本中央競馬会地方競馬全国協会、社団法人全国モーターボート競走会連合会、日本小型自動車振興会の、あわせて16団体が加盟している。

[神田順治]

その後の動き

2008年8月現在、日本プロスポーツ協会の加盟団体は、日本相撲協会、日本野球機構、日本プロボクシング協会、日本プロゴルフ協会、日本女子プロゴルフ協会、日本プロボウリング協会、日本プロサッカーリーグ、日本ダンス議会、日本レースプロモーション、日本中央競馬会、地方競馬全国協会、財団法人JKA(競輪、オートレース)、財団法人日本モーターボート競走会、新日本キックボクシング協会の14団体となっている。

[編集部]

『日本プロスポーツ協会編・刊『プロスポーツ年鑑2001』(2001)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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