ビーブルモラリゼ(その他表記)Bible moralisée

改訂新版 世界大百科事典 「ビーブルモラリゼ」の意味・わかりやすい解説

ビーブル・モラリゼ
Bible moralisée

13世紀にフランスで編纂(へんさん)された図解注釈旧・新約聖書。5000枚以上にのぼる象徴的絵図だけで構成される。中世大聖堂のステンド・グラスや浮彫にはみられない精緻な図像大系を示し,旧・新約聖書の各節はすべて寓意的に解釈されている。たとえば〈天地創造〉では,神がつくり出した地をはう爬虫類,天をあおぐ鳥,小魚をくらう大魚,の図柄の対として,耕作する農夫,聖職者,玉座の王が描かれている。両図は一見無縁に見えるが,実はおのおの,大地の〈活動者〉〈瞑想者〉〈現世の権力者〉という相関関係において解釈図示されている。こうした象徴的解釈絵図は13世紀前半ドミニコ会の修道士によって創案されたと思われるが,これを継承した15世紀の写本画家たちは自然主義的描法により象徴思想に生彩を与えた。現存する写本画は,ビブリオテーク・ナシヨナル(パリ),オックスフォード大学,大英博物館に分蔵。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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