ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ピウス4世」の意味・わかりやすい解説
ピウス4世
ピウスよんせい
Pius IV
[没]1565.12.9. ローマ
ミラノ出身の第224代教皇(在位 1559~65)。本名 Giovanni Angelo de' Medici。教会法学者だったが,1545年ラグーザ大司教,1549年司祭枢機卿(→カーディナル)となる。1559年12月,教皇に選出された。1560年に甥のカルロ・ボロメオを助祭枢機卿に叙任して重用し,教会改革に大きな成果を上げた。1552年から頓挫していたトリエント公会議の再開に尽力し,1562年から 1563年にかけて開催を実現。1564年,トリエント公会議の決議を大勅書 "Benedictus Deus"において公布し,教義集 "Professio Fidei Tridentina"の中で司教の義務を示した。また,アビラのテレサのカルメル会による改革運動を支援し,宗教裁判所(→宗教裁判)の力を弱めた。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報