ファブリー病

六訂版 家庭医学大全科 「ファブリー病」の解説

ファブリー病
(脳・神経・筋の病気)

 伴性劣性遺伝(はんせいれっせいいでん)形式をとる糖脂質代謝異常症(とうししつたいしゃいじょうしょう)のひとつで、リソゾーム酵素であるα(アルファ)­ガラクトシダーゼAの欠損によるものです。

 手足疼痛(とうつう)発作発汗障害、感覚障害などの感覚神経障害、自律神経障害を示します。疼痛発作は主要な徴候のひとつで、痛みは四肢の遠位部に強く、数時間から数日続き、激しい痛みを訴えることがあります。

 発汗の低下も重要な徴候で、運動時にうつ熱(運動、高温など外部環境によって起こる発熱)で気づくこともあり、汗腺脂質が沈着し、汗腺の萎縮(いしゅく)が現れます。

 白血球中のα­ガラクトシダーゼの活性低下により診断されます。根本的な治療法はなく、痛みに対しては、カルバマゼピンが処方されています。

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

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