旺文社世界史事典 三訂版 「フィルドゥシー」の解説
フィルドゥシー
Firdausī
ペルシアの叙事詩人
本名アブル=カーシム=マンスール。古代ペルシアの栄光を蘇らせるために,30年を費やして6万句にもおよぶ大叙事詩『シャー−ナーメ(王の書)』を完成し,ガズナ朝のスルタンであるマフムードに献じたが報いられなかった。しかし,ペルシア語の体系化と普及に貢献し,近代以後はイラン−ナショナリズムの高揚とともに,イラン民族の叙事詩としての評価が高まっている。『シャー−ナーメ』はイランの建国からササン朝の滅亡までの歴史を韻文化し,集大成したもの。
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