フッ化水素中毒(読み)ふっかすいそちゅうどく

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フッ化水素中毒」の意味・わかりやすい解説

フッ化水素中毒
ふっかすいそちゅうどく

フッ化水素の吸入経口、接触によっておこる中毒で、急性と慢性に分けられる。フッ化水素は無色の発煙性刺激臭のある液体で、冷媒、ガラス彫刻、電球つや消し、殺菌剤、ミサイル燃料、接着剤、フッ素樹脂など用途が広い。急性中毒は、吸入によって咳(せき)、呼吸困難、気管支肺炎肺水腫(すいしゅ)をおこし、経口によって食道や胃部の疼痛(とうつう)、胃けいれん嘔吐(おうと)などをおこす。慢性中毒としては斑(はん)状歯や骨の硬化がおこる。また、皮膚に付着すると、やけどや潰瘍(かいよう)を生ずる。労働衛生上の許容濃度は3ppmである。

[重田定義]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む