フライダンク(その他表記)Freidank

改訂新版 世界大百科事典 「フライダンク」の意味・わかりやすい解説

フライダンク
Freidank
生没年:?-1233?

ドイツ中世の格言詩集《分別集Bescheidenheit》(1230ごろ)の作者シュワーベン出身の学識のある遍歴詩人と見られるが,神聖ローマ皇帝フリードリヒ2世の十字軍遠征に参加したことのほか,伝記は不詳。《分別集》は2行ないし4行単位の短詩形式の処世訓を集めたもの。総詩行はおよそ4700行,社会生活万般の箴言(しんげん)を集大成した観がある。キリスト教的倫理に貫かれ,いわば〈世俗的聖書〉として広く愛好され,その影響は近世に及んだ。ドイツの中世人の思想と行動を知るための重要な文献である。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フライダンク」の意味・わかりやすい解説

フライダンク
Freidank

[生]?
[没]1233頃
中世ドイツの格言詩人。シュワーベンの市民出身の吟遊詩人といわれる。作品『ベシャイデンハイト (世間知) 』 Bescheidenheitは人生一般を明快に,含蓄深くうたい上げた格言詩の集成

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