フリソデヤナギ(読み)ふりそでやなぎ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フリソデヤナギ」の意味・わかりやすい解説

フリソデヤナギ
ふりそでやなぎ / 振袖柳
[学] Salix × leucopithecia Kimura

ヤナギ科(APG分類:ヤナギ科)の落葉低木。雄木のみ知られていたが、1984年、雌の野生種が発見された。材の表面に隆起線がある。葉は長楕円(ちょうだえん)形で質が厚く、表面は光沢があり、裏面は白色の絹毛が密生する。春、葉に先だち、大きな雄花穂をつける。雄しべは2本、花糸は中途まで合着し、腹側に腺体(せんたい)が1個ある。バッコヤナギネコヤナギ雑種と推定され、切り花用に植栽される。名は、明暦(めいれき)の振袖(ふりそで)火事火元である本妙寺(火事の当時は本郷にあったがのちに巣鴨(すがも)に移転)の境内で発見されたことによるとされるが、異説もある。葉が振袖のようにみえるからともいわれる。

[菅谷貞男 2020年7月21日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

関連語 大火

機械メーカー。トヨタグループの総本家で,繊維機械のほかトヨタ自動車からの小型商用車の受託生産,エンジンその他の自動車部品,フォークリフトなどの産業用車両の生産も行なう。1926年豊田佐吉が,みずから発...

豊田自動織機の用語解説を読む