日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
フリューベック・デ・ブルゴス
ふりゅーべっくでぶるごす
Rafael Frübeck de Burgos
(1933―2014)
スペインの指揮者。父はドイツ人。ブルゴス生まれ。ビルバオとマドリードの音楽院でバイオリンを学び、卒業後スペインの民族歌劇サルスエラやバレエ団の指揮者として活動。ミュンヘン音楽大学で指揮法を学んで帰国、ビルバオ交響楽団を経て、1962~1978年スペイン国立管弦楽団の首席指揮者となり、アタウルフォ・アルヘンタAtaúlfo Argenta(1913―1958)亡きあとのスペインを代表する指揮者と目されるに至った。この間1966~1971年デュッセルドルフ歌劇場、1975~1976年モントリオール交響楽団の音楽監督を兼任。1989~1991年ふたたびスペイン国立管弦楽団首席指揮者、1991~1997年ウィーン交響楽団首席指揮者を歴任した。1974年(昭和49)初来日して読売日本交響楽団を指揮、1980~1983年常任指揮者を務めた。1992~1997年ベルリン・ドイツ・オペラ音楽総監督、1994~2000年ベルリン放送交響楽団音楽監督。2001年からイタリア国立放送交響楽団の首席指揮者を務める。鮮明な色彩感覚とリズム感に加え、構成力がしっかりしており、とくにスペイン音楽は秀逸であった。
[岩井宏之]