ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フレイ・モンタルバ」の意味・わかりやすい解説
フレイ・モンタルバ
Frei Montalva, Eduardo
[没]1982.1.22. サンチアゴ
チリの政治家。フレイともいう。 1932年チリ・カトリック大学法学部に在学中,全国カトリック学生協会を結成,会長となった。 1935年同志と結束し,ファランヘ・ナショナル党を創設。 1935~37年反マルクス主義の日刊紙編集者。その後チリ・カトリック大学労働法教授,公共事業大臣,上・下院議員をつとめた。 1958年キリスト教民主党の党首として大統領選挙に出馬したが敗退。 1964年同選挙で当選,1970年まで大統領をつとめた。その政策は,共同社会主義を基盤とし,「自由のなかの革命」を唱え,土地改革,アメリカ合衆国系3大銅山の国有化,国民生活の改善と安定を目指したが挫折。 1970年に成立した S.アジェンデ政権の急進的政策に批判的な立場をとり,1973年9月軍部のクーデターでアジェンデ政権が崩壊した際は軍部に加担。その後,長期化をみせる軍事政権には次第に批判的な態度をとっていた。政治,経済面で数多くの論評,著述がある。
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