ぶいぶい（読み）ブイブイ

デジタル大辞泉

ぶい‐ぶい

［副］
１ （「ぶいぶい言わす」の形で）俗に、意気込みが盛んで派手なふるまいをするさま。「若い頃は六本木でぶいぶい言わせていた」
２ 不平などをうるさく言いたてるさま。ぶうぶう。
「常に―地口をいふ人も、点取りでは言へませぬ」〈滑・浮世風呂・四〉
［名］うるさく言いがかりをつけて嫌われる人。
「何さ―共、人おどしの腕かひなに色々の彫り物して」〈浄・油地獄〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

ぶい‐ぶい

1. [ 1 ] 〘 副詞 〙 ( 「と」を伴って用いることもある )
   1. ① 小言や不平をうるさくいい立てるさまを表わす語。
      1. [初出の実例]「常にぶいぶい地口をいふ人も」(出典：滑稽本・浮世風呂（1809‐13）四)
   2. ② 勢いよく回すさまを表わす語。ぐいぐい。
      1. [初出の実例]「歯車のついた竹筒をぶいぶいとまはしながら」(出典：銀の匙（1913‐15）〈中勘助〉前)
   3. ③ 放屁の音を表わす語。
      1. [初出の実例]「両国屁っぴりの舞台の正面へ見物飛び上り、ブイブイブイとひる」(出典：咄本・金財布（1779か）屁ッぴり)
2. [ 2 ] 〘 名詞 〙
   1. ① 他人に喧嘩(けんか)などを売って嫌われている人。多く無頼漢や侠客についていう。
      1. [初出の実例]「何さぶいぶい共、人おどしのかいなに色々の彫物して喧嘩に事よせ」(出典：浄瑠璃・女殺油地獄（1721）上)
   2. ② 小言、あるいは不平。
      1. [初出の実例]「ふいふいをききなれて居るながへもち」(出典：雑俳・川柳評万句合‐安永六（1777）宮三)
   3. ③ 「こがねむし（黄金虫）」をいう。〔俳諧・俳諧二見貝（1780）〕

出典　精選版 日本国語大辞典