コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

地口 じぐち

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

地口
じぐち

しゃれの一種で語呂 (ごろ) 合せのこと。1つの語句に2つ以上の意味をもたせたり,同一または類似の音の語句を用いて違った意味を表わしたりする言葉の遊び。「舌切り雀」を「着た切り雀」といったり,「案ずるより産むがやすし」を「杏より梅が安し」といったようなもので,江戸時代中期から発生した。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

デジタル大辞泉の解説

じ‐ぐち〔ヂ‐〕【地口】

世間でよく使われることわざや成句などに発音の似通った語句を当てて作りかえる言語遊戯。「下戸(げこ)に御飯」(猫に小判)などの類。上方では口合いという。
道路に沿った敷地の長さ。また、家屋の間口。

じぐり〔ヂぐり〕【地口】

地口(じぐち)を言うこと。
「そこで一つ―をお肴」〈洒・辰巳婦言

出典|小学館デジタル大辞泉について | 情報 凡例

百科事典マイペディアの解説

地口【じぐち】

諺(ことわざ)や俗語などに同音または発音の似た語を当て,意味の違った文句を作るしゃれ。たとえば〈舌切り雀〉を〈着た切り雀〉というようなもの。江戸時代の享保年間に流行。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて | 情報

世界大百科事典 第2版の解説

じぐち【地口】

成語に語呂を合わせたことばのしゃれ。京坂では口合(くちあい)といった。〈一富士二鷹三茄子(なすび)〉の諺をもじって,〈雪見に出たか三谷(さんや)舟〉という類。享保期(1716‐36)の江戸で流行,のちには尻取式に受け渡す遊びが酒席で行われた。地口を取り入れた狂歌〈地口歌〉,落語のさげの一つ〈地口落〉,地口による上の句に戯画を添えて下の句とした前句付(まえくづけ)の一種〈地口付〉などがある。【乾 裕幸】

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

大辞林 第三版の解説

じぐち【地口】

ことわざや成句などをもじって作った語呂合わせの文句。「下戸に御飯(猫に小判)」の類。口合い。
「地口銭じぐちせん」の略。

出典|三省堂大辞林 第三版について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

地口
じぐち

江戸の言語遊戯の一種。庶民の口頭戯としての秀句の一種で、上方(かみがた)でいう「口合(くちあ)い」と同じである。享保(きょうほう)(1716~36)の中ごろから流行した。初めは文句中の二重語義化をねらった素朴単純なものであったが、のちには語呂(ごろ)合せと同じく、一つの文句が語勢で他の文句と通い合うものをもいった。「両替屋」という題に「一分(いちぶ)(秩父(ちちぶ))の庄司重忠」とつけるような地口付けに始まり、「九月朔日(ついたち)命はおしし(ふぐは食いたし命は惜しし)」「いなかざむらい茶みせにあぐら(死なざ止むまい三味線まくら)」のように、一文句全体として一貫した意味のある語句が、他の意義の文句の口吻(こうふん)にそのまま似ているものに変化した。地口遊戯の流行は、絵と関連させた絵地口や謎(なぞ)地口の流行を生み、明治まで及んだ。[神保五彌]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

世界大百科事典内の地口の言及

【言語遊戯】より

…〈humanité〉(人間性)と〈animalité〉(獣性)を合成した〈humanimalité〉(獣人性)というフランス製のカバン語もある。(11)地口 〈秀句〉〈口合(くちあい)〉〈洒落(しやれ)〉ともいい,〈言いかけ〉〈掠(かす)り〉〈捩(もじ)り〉なども同様の技巧をさす。英語のパンpunにあたる。…

※「地口」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

不義理

[名・形動]1 義理を欠くこと。また、そのさま。「多忙でつい不義理になる」2 人から借りた金や物を返さないでいること。「茶屋への―と無心の請求」〈逍遥・当世書生気質〉...

続きを読む

コトバンク for iPhone

地口の関連情報