日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブギ・ウギ」の意味・わかりやすい解説
ブギ・ウギ
ぶぎうぎ
boogie woogie
ポピュラー音楽とジャズの用語で、アメリカ南部の黒人ピアニストによって案出されたブルース演奏のスタイルに対する呼称。左手のベース・リズムを一小節八拍に刻み、そのパターンを繰り返しながら右手でブルースのバリエーションを行う奏法。かなり早くからあったようだが、1920年代にシカゴの黒人街で盛んに演奏されるようになり、ジャズ・ピアノ奏法に影響を及ぼした。ピアノ奏者ジミー・ヤンシーは「ブギ・ウギの父」とよばれ、クラレンス・“パイントップ”・スミスはブギ・ウギの完成者として知られている。ブギ・ウギが広く一般的に愛好され始めたのは30年代後半のスイング・ジャズ時代だった。
[青木 啓]