ブフォン論争(読み)ブフォンろんそう(英語表記)Bouffon's Quarrel

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブフォン論争」の意味・わかりやすい解説

ブフォン論争
ブフォンろんそう
Bouffon's Quarrel

1752~54年パリ音楽界を2分した歴史上有名な論争。 J.リュリ,J.ラモーらの伝統的フランス・オペラを支持する側と,イタリアのオペラ・ブッファ (喜歌劇) を称揚する側に分れて,音楽観,美学思想にまで及ぶ広い領域にわたって互いにその優劣を争った。発端は,イタリア人によってパリで上演された G.ペルゴレージのオペラ・ブッファ『奥様になった女中』 (1733) であった。フランス側の信奉者には国王を中心とする貴族や音楽家,イタリア側には王妃をはじめ,J.-J.ルソー,D.ディドロ,J.ダランベールらの啓蒙思想家,その他の知識階級がいた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android