ブリティッシュ・レイランド(読み)ぶりてぃっしゅれいらんど(その他表記)British Leyland PLC

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ブリティッシュ・レイランド
ぶりてぃっしゅれいらんど
British Leyland PLC

イギリスの自動車メーカー。前身は、1968年にブリティッシュ・モーター・ホールディングス(略称BMH)とトラック・メーカーのレイランド・モーター社が合併して設立されたブリティッシュ・レイランド・モーター社British Leyland Motor Corporation Ltd.(略称BLMC)である。BMHは、オースティン社、モリス社、ジャガー社を買収しており、レイランド・モーター社もスタンダード・トライアンフ社、ローバー社を傘下に置いていた。この2社が政府機関の資金援助を受けて大型合併を遂げ、アメリカ資本の巨大自動車メーカー(フォードクライスラーなど)に対抗したが、1974年に赤字転落。翌1975年に政府が95%株式所有して国有化され、1978年にブリティッシュ・レイランドに改称された。

 ブリティッシュ・レイランドは、石油危機などの影響で欠損を続けるなか、そのイメージを一新するため1986年、社名をローバーRover Group PLCと変更、さらに1994年、ドイツの自動車メーカーBMWがローバー・グループを買収した。

[湯沢 威・編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android