ソニー・インタラクティブエンタテインメントが販売する据え置き型の家庭用ゲーム機。初代は1994年発売で、3D映像の美しさで注目を集めた。2000年のPS2はDVDプレーヤー機能を備え、世界販売約1億5500万台の大ヒットとなった。06年のPS3はオンラインゲームに対応した。13年11月に欧米、14年2月に日本でそれぞれ発売したPS4は、ゲーム動画共有などプレーヤー間の交流機能を強化した。
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家庭用テレビゲーム機の商品名。略してプレステともいう。1994年(平成6)ソニー・コンピュータエンタテインメントから、任天堂の「スーパーファミコン(スーファミ)」に対する次世代機種として発売された。32ビットのRISC(リスク)型CPU(中央処理装置)と複数の機能別プロセッサー群による高度な分散・並列処理によって三次元コンピュータ・グラフィクス(ポリゴン)で表現される画像表現を実現。これ以後、テレビゲームはポリゴンの時代に突入する。また、ゲームソフトの供給媒体にCD-ROM(ロム)を使用することで、高画質ムービーや、高音質音声の再現が可能になった。CD-ROMは半導体カートリッジに比べ単価が安いこと、生産リードタイムが短いことから、ゲームソフトの価格を引き下げ、流通面でも革新をもたらすことになった。94年の「リッジレーサー」、95年の「鉄拳(てっけん)」、96年の「バイオハザード」などのベストセラーソフトを得て、家庭用テレビゲーム機でのシェア第1位を獲得。2004年には据え置き型ゲーム機で史上初めて全世界での累計生産出荷台数が1億台を超えた。
上位機種の「プレイステーション 2」は、家庭用ゲーム機としては初めて下位互換性(プレイステーション用ソフトもプレイ可能)をもち、2000年に発売された。当時の最先端パソコンの水準を大幅に上回る演算処理能力をもつCPUと、リアルタイムに画像を生成する描画プロセッサーを搭載。ソフトの供給媒体にはDVD-ROM/CD-ROMを採用した。同時に、高性能半導体の活用でDVDプレイヤーとしての使用が可能になった。02年からはネットワーク対応周辺機器も発売され、オンライン対応ゲームも多数発売された。発売からテレビゲーム機市場でトップのシェアを維持し、04年9月現在で全世界生産出荷台数は7400万台に達した。06年11月には次世代DVD規格の「ブルーレイディスク(BD)」再生機とハードディスクドライブ(HDD)を搭載した「プレイステーション 3」を発売。インターネット対応型ゲーム機として人気となったが、部品の生産トラブルにより初回出荷が8万台ほどにとどまったため、購入客が発売前夜から家電量販店に行列したり、転売による利ざや目当ての購入者が出るなど混乱もみられた。
[鈴木銀一郎]
『山下敦史著『プレイステーション 大ヒットの真実』(1998・日本能率協会マネジメントセンター)』
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(西田宗千佳 フリージャーナリスト / 2007年)
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… ファミリーコンピューターの内部バスは8ビットであるが,その後,より高度の画像出力能力が要求されるにともない,16ビット,32ビット,64ビットと増大してきた。1998年現在の家庭用ゲーム機の主流は,94年11月にセガが発売した32ビット構成のセガサターン(同886万台),同年12月にSONYが発売した32ビット構成のプレイステーション(同3282万台),96年6月に任天堂が発売した64ビット構成のニンテンドウ64(同4452万台)である。ハードウェアの高度化はプロセッサーの能力の向上ももたらした。…
※「プレイステーション」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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