任天堂(読み)にんてんどう

共同通信ニュース用語解説 「任天堂」の解説

任天堂

ゲーム会社の世界大手。本社京都市。1889年の創業当初は花札製造を手掛ける。1983年に発売した家庭用ゲーム機ファミリーコンピュータ」が大ヒットし、「スーパーマリオブラザーズ」など人気ソフトも生み出した。近年は2012年に発売したゲーム機「Wii U(ウィー・ユー)」が販売不振で、スマートフォン向けゲームに進出して新たな収入源を探っている。

更新日:

出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「任天堂」の意味・わかりやすい解説

任天堂(株)
にんてんどう

かるたトランプ、家庭用レジャー機器メーカー。1889年(明治22)山内房次郎が京都で花札製造に着手したのが始まりで、1907年にトランプの製造も開始、業界での地位を確立していった。第二次世界大戦後の1947年(昭和22)に株式会社丸福を設立、51年に社名を任天堂骨牌(かるた)とした。1959年にウォルト・ディズニー・カンパニーと契約し、「ディズニートランプ」を発売した。1963年に任天堂と社名を変更したが、トランプやかるたの製造販売に限界を感じ、室内ゲーム部門を強化し、新しい方向を模索した。エレクトロニクス技術と娯楽ソフトノウハウを融合した商品開発に力を注ぎ、1977年に三菱電機共同で家庭用テレビゲームを開発した。1983年にテレビゲーム機「ファミリーコンピュータ(ファミコン)」を発売、人気ソフトをそろえる戦略をとり、85年には自社製ソフト「スーパーマリオブラザーズ」が大ヒットした。ハードでも、1989年(平成1)に「ゲームボーイ」、90年に「スーパーファミコン」、96年に「NINTENDO(ニンテンドウ)64」、2001年に「ニンテンドーゲームキューブ」、04年に「ニンテンドーDS」、05年に「GAME BOY micro(ゲームボーイミクロ)」、06年に「Wii(ウィー)」と新商品を出している。海外進出も積極的で、ハードとソフトを含めて全世界規模のゲーム市場を形成した。資本金101億円(2008)、売上高1兆4355億円(2008)。

[中村青志]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「任天堂」の意味・わかりやすい解説

任天堂[株]【にんてんどう】

家庭用ゲーム機器の国際的メーカー。1933年山内任天堂として設立,1947年丸福,1951年任天堂骨牌と改称,1952年現社名。かるた,トランプなどから出発し,1983年発売の家庭用電子ゲーム機械ファミリーコンピューター(ファミコン)で世界的企業に成長した。その後スーパーファミコン,ゲームボーイ,NINTENDO64,〈ニンテンドーゲームキューブ〉などを次々と開発。〈スーパーマリオ〉シリーズなどのソフトも手がけ,ゲームボーイ用ソフト〈ポケットモンスター〉(ポケモン)が大ヒットした。最近は携帯ゲーム機〈ニンテンドーDS〉や2006年発売の〈Wii(ウィー)〉を中心にハード・ソフトの強化を図る。米国メジャー・リーグ(大リーグ)のシアトル・マリナーズの大株主でもある。本社京都,工場宇治。2011年資本金100億円,2011年3月期売上高1兆143億円。売上構成(%)は,レジャー機器100。海外売上比率83%。
→関連項目エニックス[株]セガ[株]

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「任天堂」の意味・わかりやすい解説

任天堂
にんてんどう

ゲーム機トップの総合メーカー。創業は 1889年。 1947年合名会社山内任天堂の販売部門として丸福を設立,50年製造業務を前社より引継ぎ,52年京都市に本社工場を建設,翌 53年には日本最初のプラスチック製トランプの製造に成功した。 57年から南アメリカ地域に輸出開始,その後も海外市場を拡張,63年現社名に改称した。トランプ,かるた類や室内ゲームの製造から,1980年代にはファミリーコンピュータをはじめとする家庭用コンピュータ・ゲームとゲームソフトの開発をすすめ,事業内容を一変するとともに業績を上げた。売上構成比は,レジャー機器 99%,その他1%。年間売上高 5728億 4000万円 (連結。うち輸出 70%) ,資本金 100億 6500万円,従業員数 1062名 (1999) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

知恵蔵 「任天堂」の解説

任天堂

家庭用ゲーム機市場の開祖とでもいうべき企業(本社/京都市南区、岩田聡社長)。1889年創業。花札やカルタなどの製造を主にしていたが、1980年、ゲームメーカーへと転身。83年、家庭用ゲーム機の草分けである「ファミリーコンピュータ(通称「ファミコン」)」の発売によりファミコンブームを巻き起こし、現在の地位を築く。その後、89年に携帯ゲーム機「ゲームボーイ」を発売、家庭用ゲームの世界を屋外に広げた。プレイステーションの発売後、据え置き型でのシェアをソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)に奪われ、ゲーム業界での主導権を失っていたが、ペン入力対応の「ニンテンドーDS」、独自コントローラ付きの「Wii」を発売、これまでゲームに縁が薄かった中高年や女性を取り込み、市場を拡大することで、再びゲーム業界トップへ返り咲いた。

(西田宗千佳 フリージャーナリスト / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

日本の企業がわかる事典2014-2015 「任天堂」の解説

任天堂

正式社名「任天堂株式会社」。英文社名「Nintendo Co., Ltd.」。製造業。昭和22年(1947)「株式会社丸福」設立。同24年(1949)「丸福かるた販売株式会社」に改称。同25年(1950)「任天堂かるた株式会社」に改称。同26年(1951)「任天堂骨牌株式会社」に改称。同38年(1963)現在の社名に変更。本社は京都市南区上鳥羽鉾立町。ゲーム会社。携帯型ゲーム機や据え置き型ゲーム機のハードウェア・ソフトウェアの開発・製造・販売を行う。携帯型の「ニンテンドーDS」と据え置き型「Wii」が世界的ヒット商品。東京証券取引所第1部上場。証券コード7974。

出典 講談社日本の企業がわかる事典2014-2015について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android