ヘン=サムリン政権(読み)ヘン=サムリンせいけん

旺文社世界史事典 三訂版 「ヘン=サムリン政権」の解説

ヘン=サムリン政権
ヘン=サムリンせいけん

1979年にカンボジアに成立した親ヴェトナム政権
親中国のポル=ポト政権である民主カンプチアを打倒して1979年に成立した,カンボジア人民共和国の政権をさす。ヘン=サムリンは,ポル=ポト政権時代に粛正を逃れた共産党中堅幹部で,ヴェトナムの支援を受けてプノンペンを制圧して新政権を樹立したのち,1981年から国家評議会議長(国家元首)となった。同政権は,シアヌーク,旧ロン=ノル,ポル=ポトの反ヴェトナム三派連合の反対にあい,また国連の議席も得られずに国際社会からも孤立した。しかし1991年にパリで包括的和平協定が結ばれ,93年にはカンボジア王国が成立して解消した。なお,ヘン=サムリン政権の実質的指導者は,1980年代後半からはフンセンに移った。

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世界大百科事典(旧版)内のヘン=サムリン政権の言及

【カンボジア】より


【政治】
 1947年以来のカンボジア王国は立憲君主制(シアヌーク国家元首),70年からのクメール共和国は共和制,75年からの民主カンボジアは人民共和制をとった。ヘンサムリン政権は79年1月に人民共和国を宣言した。同政権は79年2月にベトナムと平和友好条約を結び,ベトナム軍20万人のカンボジア駐留を合法化した。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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