ベトナムに平和を!市民連合(読み)ベトナムにへいわを!しみんれんごう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ベトナムに平和を!市民連合
ベトナムにへいわを!しみんれんごう

ベトナム戦争に反対する市民の反戦運動組織。略称ベ平連」。1965年2月のアメリカ軍による大規模なベトナム民主共和国(北ベトナム)爆撃の開始を契機に,同年4月,作家の小田実,哲学者の鶴見俊輔,政治学者の高畠通敏,作家の開高健,作家で評論家のいいだももらが「ベトナムに平和を!市民文化団体連合」を発足させた。1966年「ベトナムに平和を!市民連合」に改称既成政党一線を画し,規約がなく会員登録も不要で,無党派の市民が自発的に結集,最盛時には全国に 300以上のべ平連グループができた。徹夜討論集会,『ニューヨーク・タイムズ』紙への反戦広告掲載,反戦脱走アメリカ兵の国外脱出援助,毎月 1回の定例反戦デモなど,ユニークな活動を次々と展開した。1969年には東京都千代田区の日比谷野外音楽堂で市民団体を中心に,新左翼などが参加する 5万人の反戦デモを組織した。パリ和平協定締結後の1974年に解散。べ平連の活動は,その後の市民・住民運動に多大な影響を与えた。ソビエト連邦崩壊後の 1992年,反戦脱走アメリカ兵の国外脱出にソ連政府の協力を得ていたことが判明した。(→市民運動

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日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ベトナムに平和を!市民連合
べとなむにへいわをしみんれんごう

ベ平連

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