ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベニバト」の意味・わかりやすい解説
ベニバト
Streptopelia tranquebarica; red turtle dove
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鳥綱ハト目ハト科の鳥。全長約19センチメートルともっとも小さいハトの一つである。雄は頭部が灰色、背面は赤褐色、下面は淡紅色で、頸(くび)に黒い帯がある。雌は全体に淡褐色でじみである。緑の葉越しに上空を飛ぶ姿をみると、とくに雄は鮮紅色にみえる。インド、中国南部、インドシナ半島、フィリピン諸島、台湾に分布し、平野部の林に多くすむが、町の公園などにもいる。樹上に巣をかけ2卵を産む。日本でも少数の記録があるほか、飼養されることがあり、第二次世界大戦前は多数輸入されていた。
[竹下信雄]
…カワラバト亜科はもっとも大きな亜科で,アオバト亜科に属するアオバト・ミカドバト類を除くほとんどの種を含んでいる。この亜科には樹上生のもの,岩場にすむもの,地上生のものなどがあり,代表種はカワラバトColumba liviaやベニバトStreptopelia tranquebaricaである。野生のカワラバトは南ヨーロッパから北アフリカおよび中央・西アジアにかけて分布するが,古くから家禽化され,飼いバトや伝書バトとなって世界的に広がり,さらに飼いバトが逃げ出して半野生状態になったドバト(イラスト)が公園や神社や広場など人が餌を与えるところにはどこでもすんでいる。…
※「ベニバト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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