ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベネディクツス3世」の意味・わかりやすい解説
ベネディクツス3世
ベネディクツスさんせい
Benedictus III
[没]858.4.17. ローマ
ローマ出身の第104代教皇(在位 855~858)。教皇レオ4世(在位 847~855)の後継として 855年7月に選出された。しかし,フランク帝国(→神聖ローマ帝国,フランク王国)の皇帝ルイ2世(在位 850~875)はただちにはこれを承認せず,アナスタシウスを対立教皇として擁立した。一時は投獄されたが,皇帝の主張は撤回され,のちに正式に教皇として登位した。フランク帝国の苦難の根源は司教らの無為であると叱責し,ローマ教皇の権威はコンスタンチノープル総大主教よりも上であると主張した。また,846年にサラセン人(→サラセン)に破壊されたローマの教会を修復した。
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