日本大百科全書(ニッポニカ) 「ペルソー」の意味・わかりやすい解説
ペルソー
ぺるそー
Jean François Persoz
(1805―1868)
フランスの化学者。ペイアンとともに1833年に麦芽の浸出液をアルコールで沈殿させてデンプンを糖化する能力のある物質を取り出した。これが酵素を実体として取り出した最初の研究で、酵素の最初の発見とされる。この物質はジアスターゼと命名されたが、自己の重量の2000倍の重量のデンプンを糖化する能力があった。この研究は、その後の酵素化学の発展の端緒になった研究として歴史的な重要性がある。ジアスターゼは現在のアミラーゼである。
ほかに、酵母にショ糖をブドウ糖と果糖とに分解するインベルターゼ(スクラーゼ)作用があることを発見した。
[宇佐美正一郎]
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