ペルチエ素子(読み)ぺるちえそし(その他表記)Peltier effect device

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ペルチエ素子」の意味・わかりやすい解説

ペルチエ素子
ぺるちえそし
Peltier effect device

ペルチエ効果を利用した電子素子で、電子流による一種熱ポンプ。電子冷却素子ともいう。ペルチエ効果は、ある種の金属を組み合わせて電流を流すと、一方接点発熱、他の接点は吸熱(冷却)する現象をいう。現在は、ビスマスアンチモンの異種金属のかわりに、Ⅴ‐Ⅵ族の合金およびその固溶体でつくったn形とp形の半導体を冷却接点として銅板を介して結んでいる。とくに冷却温度を下げるには多段に積み重ねた接続方式を用いる。

[岩田倫典]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

IT用語がわかる辞典 「ペルチエ素子」の解説

ペルチェそし【ペルチェ素子】

冷却効果がある半導体素子。2種類の金属を合わせた部分に電流を流すと、一方からもう一方へ熱が移動するペルチェ効果を利用する。コンピューターCPUクーラーなどに使用される。◇「ペルティエ素子」「ペルチエ素子」ともいう。

出典 講談社IT用語がわかる辞典について 情報

ASCII.jpデジタル用語辞典 「ペルチエ素子」の解説

ペルチェ素子

冷却装置に使われているペルチェ効果を利用した電子部品。ペルチェ効果とは、異なる金属を接合して、そこに電流を流すことで熱が金属間を移動する原理。自己発熱も多いため冷却効果は低いが、小型で軽量なので、コンピューターのCPUの冷却に利用されている。

出典 ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android