熱ポンプ(読み)ねつぽんぷ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「熱ポンプ」の意味・わかりやすい解説

熱ポンプ
ねつぽんぷ

低温度の熱源から熱を取り出し、外から仕事を加えて高温の熱源に熱を与える機械。ヒートポンプheat pumpともいう。冷凍機、冷蔵庫同類である。冷凍機などは低温の熱源の温度を下げるために用いられるが、熱ポンプは継続して低温熱源から熱を高温熱源にくみ上げるので、熱をくみ上げるポンプ、すなわち熱ポンプとよばれる。サイクルは熱機関を逆に動かすものに相当する。

 熱ポンプは、室外の空気または冷水を低温熱源として室内のより高温の空気を高温熱源とし、低音熱源からくみ上げた熱で室内の空気を温める暖房装置として使用され、冷媒系統を切り替えれば冷水で冷却される室外の空気を高温熱源として室内の空気を低温熱源とし、室内から室外へ熱をくみ上げる冷房に利用できる。熱ポンプの原理は1850年W・トムソン(ケルビン)により提唱された。冷暖房用、溶液の濃縮用、自己蒸発式蒸発装置などに応用されている。

[吉田正武]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「熱ポンプ」の意味・わかりやすい解説

熱ポンプ
ねつポンプ

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