最新 地学事典 「ペルム紀末絶滅事変」の解説
ペルムきまつぜつめつじへん
ペルム紀末絶滅事変
End-Permian extinction event
ペルム紀末に生じた顕生累代のなかでも最大規模の生物絶滅現象。海生生物群では底生生物群で顕著な変化があった。四放サンゴ類・床板サンゴ類・フズリナ類などの絶滅と,有関節腕足類・ゴニアタイト型アンモナイト類・コケムシ類などの大規模な衰退で特徴づけられる。絶滅や衰退の時期や様式は,対象とする分類群や地域により異なっている。陸上でも四肢動物や植生などの明瞭な衰退が認められる。絶滅や衰退の要因に関する有力な説として,シベリアでの大規模な火成活動に起因する温暖化や海洋無酸素事変などがあるが,いくつかの要因が相互に関係していると考えられる。下部三畳系では,石炭やチャート(放散虫起源)の形成がきわめて乏しく,微生物類の活動に起因する堆積岩(微生物岩)の形成が認められる。ペルム紀末の絶滅事変は,当時の地球環境の変遷や中生代以降の生物進化の様式を考える場合にも重要な出来事。
執筆者:江﨑 洋一
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

