日本大百科全書(ニッポニカ) 「ペープシュ」の意味・わかりやすい解説
ペープシュ
ぺーぷしゅ
Johann Christoph Pepusch
(1667―1752)
ベルリン生まれのイギリスの作曲家、理論家。14歳よりプロイセン宮廷付き音楽家。1700年ごろロンドンに移り、ドルリー・レーン劇場のビオラ奏者、チェンバロ奏者を勤め、マスク(仮面劇)『ビーナスとアドニス』などを作曲。13年オックスフォード大学より音楽博士号を受けたのち、シャンドス公の礼拝堂付き音楽家となり、マニフィカート、アンセムなどを作曲。のちリンカンズ・イン・フィールズ劇場のための作品『乞食(こじき)オペラ』(1728)が大成功を収める。37年ロンドンのカルトゥジオ会修道院のオルガン奏者となるころから古楽の研究と演奏とに専念。教育者としても優れ、クック、ボイスらを育てた。
[南谷美保]
[参照項目] |